海外投資家(外国人投資家)と日本株について.
はじめに
東証の売買シェアは,海外投資家が6〜7割,次いで個人投資家が約2割です.次の書籍では,外国人投資家がどのような考え方で日本株を売買しているのかについて詳しく解説されています.図表が多く,視覚的にもわかりやすいと思います.
日本株を動かす外国人投資家の儲け方と発想法 No.1ストラテジストが教える
- 作者:菊地正俊
- 発売日: 2018/01/12
- メディア: Kindle版
日経平均株価の値動きが,海外投資家の強い影響下にあることは,次のような簡単な手段でも確認できます.
アノマリー
上記の書籍では,外国人投資家の売買には強い季節性(アノマリー)があり,- 4月に買い越す傾向がある
- 8〜9月は売り越す傾向がある
ことについて触れられています.
上の記事で作成した図で確かめて見ましょう.以下は,東証第一部の2014.1〜2021.2の売買をまとめたものです.上側は4週間の日経平均株価のリターン(上昇率)を表しています.下の図は,海外投資家の売買額の過去4週間の累計を表しています.
これを見ると,確かに,①3月中売り→4月中買いのことが多く,② 9月半ばまで売り→10〜11月に買いのピークになることが多いと読み取れます.
次に,東証マザーズでの売買とマザーズ指数との比較を見てみましょう.東証一部とは異なり,はっきりとした傾向はつかめませんが,①1月中は売り,②6月〜7月半ばが売り,という傾向が見えます.買いは年ごとに異なっているようです.